2018年9月15日、こりんのお葬式の朝、こりんの首輪と一緒に、こりんとずっと歩いてきた道を、歩いた。
この門を出るとお散歩が始まる。
ローソン前の横断歩道に出る。
見すぼらしい道に映るかもしれないが、僕の住む街の駅下がりの目抜き通りだ。
こんな風景も「こりん」と歩けばキラメイテいた。
横断歩道を渡り路地の突き当りには、電気屋さんがあって、そこには「ガムちゃん」というワンちゃんがいる。
「こりん」はそこで「ガムちゃん」に元気よくおはようのご挨拶をする。
ビニールハウスの間を進む。
この間で、ウンチを澄ますのが「こりん」の日課だった。
突き当りを左に曲がると左側に窪地がある。
ここにおりて、オシッコを済ませる。
もう少し進むと標識のポールがあって、よそのワンちゃんのオシッコが染みついているようだ。
「こりん」はクンクンしながら近づいて行って前を見ることもなく、前方不注意のまま、
よくこのポールに音がするほどに頭をぶつけて「ア痛」って表情でこっちを見る。
何ともかわいい。
元気な時はすごい勢いで飛び越えていた溝蓋。
交番前の化粧品屋さんのプランターの下をくぐって
美容室前の神話に出てきそうな像を見上げながら歩く。
よくお買い物に行くローソンの駐車場を横切る。
キープレフトでおうちに向かう。
ただいま。
こうして、「こりん」がオウチにいてくれた最後の日の散歩はココロに刻むことが出来た。
「こりん」がまだ1歳の時、そんな小さな命の時にも胃穿孔と腹膜炎で命を落としそうになったことがあった。
その時にも手術を受け、どうかその小さな命が救われますようにとの思いで書いた「こりん」という曲がある。
9月15日、「こりん」がオウチを出る前に家族でその歌を唄い、みんなでオウチを後にした。
そして、家族で「こりん」を送った。
いっぱいのシアワセをありがとう。
「こりん」
「ありがとう」
「ありがとう」